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胃カメラの値段(費用)っていくら?検査の流れは?専門医がお答えします。

みなさんお待たせしました。専門医がお答えシリーズです!
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。

今回は、胃カメラの値段(費用)についてです。


と、その前に・・・

名古屋市天白区の内科、消化器内科、消化器内視鏡、胃カメラ、大腸カメラ、コロナの検査、コロナワクチン、日帰り大腸ポリープ切除といえば天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
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これまでお伝えしている通り、様々な疾患を発見できるとっても役に立つ胃カメラ検査の流れやかかる費用について説明します。

 

①ちょっとだけ復習、胃カメラのメリットは?

その前にちょっとだけ復習です。消化管の疾患(食道や胃、十二指腸などの病気)の早期発見に役に立つ胃カメラ(正式名称を上部消化管内視鏡検査)は、食道、胃、十二指腸といった消化管の表面の粘膜を直接カメラで観察することができる検査で癌や潰瘍、胃炎、出血、静脈瘤といった様々な病変を見つけることができます。なので、胃カメラを定期的に受けることは「早期発見」ができるため非常に大きなメリットがあります。

メリットと書いた紙の画像

ただ受けたことがない人にとってはどのような流れで検査が実施されるのか、また検査の値段(費用)がどれだけなのかなど、イメージが沸きにくいと思います。

今回は胃カメラの検査の流れとかかる費用について解説していきます。

ちなみに、胃カメラが苦しい?辛い?など費用や流れ以外の不安がある人は、鼻から挿れる胃カメラのブログ(←ここをクリック)や鎮静して行う胃カメラのブログ(←ここをクリック)もお読みください。

 

②胃カメラ検査前日から当日検査受けるまでの流れは?前日は食事が摂れない?

胃カメラ検査の流れを見ていきましょう。

【検査前日】

まずは前日から検査のための準備である前処置が始まります。前日の夕食後から検査終了まで絶食する必要があります。食べ物が胃の中にある状態だと胃カメラによる観察が十分にできなくなります。水分はとっても良いですが、検査当日は水以外取らないようにします。(普段から飲んでいる内服薬がある方は内視鏡を行う医師にお薬手帳を見せて相談してください。)

コップに注がれた水の画像

【検査当日】

検査当日、まずは胃の中をきれいにする薬を飲みます。その後カメラを挿れやすくするための喉の麻酔を行います。検査の苦痛が強い人の場合にはこの後に鎮静剤(意識をぼーっとさせて検査中の苦痛を感じにくくするための薬)の注射を行います。これらの準備を行った後にいよいよ検査を行います。胃カメラによる観察と併せて癌などの疑いがある病変や潰瘍があった場合にはその組織を採取する生検を行うことがあります。実際に胃カメラを挿れている時間は5〜10分程度です。

検査が終わったら少し休んでから医師からの説明を受けますが、鎮静を行った場合はこの時間が長くなります。また、生検を実施した場合には後日その結果を聞くために再度受診が必要になります。

当日来院してから上記のような流れで検査を終えるまでの時間は鎮静を行わなければおおよそ1時間程度、鎮静を行う場合には2時間程度となります。

 

③胃カメラ検査の値段は?保険は適応される?

まず、日本で行う医療行為には保険診療と自由診療があります。保険診療は国が値段を決めておりどこの病院で行っても同じ値段になります。自由診療は保険が適用されない診療で、病院ごとに自由な値段を設定して行いますが、当然保険が適応される保険診療のほうが安くなります。
保険証の画像

保険が適応されるのはある病気を疑う状況(症状がある、他の検査で異常が発見される)で医師が診療のために必要であると判断したもののみになるのです。つまり病気を疑う状況で行う検査は保険が適応され、病気を疑っていない状態で早期発見を行うための人間ドックや健康診断では自由診療になります。

保険が適応される胃カメラ検査の値段について見ていきましょう。健康保険で3割負担の方の場合の負担金額は、事前の診療が2200円-3850円程度、検査に4400円程度、生検を行った場合はそれに5500円-7700円程度の追加となります。

組織採取やお薬の処方があった場合に検査日には16500円程度になります。健康保険で1割負担の方の場合はこの料金の3分の1となります。

 

④胃カメラに値段以上の価値はある?

「♪お値段以上〜ニ○リ♪」というキャッチフレーズのCMをよく耳にしますが、胃カメラは「お値段以上」なのでしょうか?
結論から言うとニ○リ以上にお値段以上の価値があります!
では、3割負担でおよそ16500円という値段の検査ですが、この値段を払うことにどのような意味があるのでしょうか?
1000円札の画像
胃カメラで発見されることの多い胃癌を例に考えてみましょう。進行度や行う治療によってかかる費用は大きく変動しますが1日あたりの医療費を5万円、入院日数19日で計算をすると95万円程度になります。保険適応で3割だと30万円程度となります。高額医療費制度を使えば87100円となります。

ただし継続的に治療が必要になったり、仕事を休まざるを得なくなったり、治療費の他に差額ベッド量などの費用がかかることを考えると、胃癌の発見が遅れることによる金銭的メリットは計り知れません。気になる症状がある方はなるべく早期に検査を受けることでこれらの支出や収入減を回避できることを考えれば金銭的にも十分メリットがあると言える検査です。

また名古屋市では胃がん検診で50歳以上は500円、70歳以上なら無料で2年に一度胃カメラ検査を受けることができます。通常の価格とその価値を考えると非常にお得な制度なのでぜひご利用ください。

健康に勝る投資はありません。ここケチってはいけないところです。

 

⑤専門医から皆様へ

今回は上部消化管内視鏡の流れとその値段について解説していきました。

疾患の早期発見は健康な期間を伸ばすだけでなく、経済的な損失を回避するのにも

非常に重要です。気になる症状のある方はぜひ早めにご相談ください。

全ては患者さんの「検査しとけばよかった・・・」を無くしたいから。
詳しくは当院のホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。








令和3年9月22日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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