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暑くなってきましたが、買った食材常温で放置していませんか?食中毒について

みなさんお待たせしました。お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。

その前に・・・

名古屋市は天白区の
内科、
消化器内科、
消化器内視鏡、
胃カメラ、
大腸カメラ、
コロナの検査、発熱外来、
コロナワクチン、
日帰り大腸ポリープ切除
といえば
天白橋内科内視鏡クリニック

院長野田です。
https://tenpakubashi-cl.com/staff/


思いつきでオリコン1位、ミリオン獲得のミュージシャンの方にクリニックのテーマ曲を作っていただきました。
暇つぶしによろしければお聞きください。
→Trust〜水明〜(クリック)

当院に受診しようか迷われている方で、当院のGoogle口コミに対する返事に違和感を感じる方もおられると思います。
一度当院の口コミに関する考え方をお目通し頂き、ご理解いただけるのであれば院長と相性がいいと思います。
口コミに対する思い→ここから

とにかくコロナ禍(これからも?)は下痢→コロナチェック→コロナじゃない→カンピロバクターの食中毒

がとても多かったですし、今もしばしば便培養でカンピロバクターが検出されることがございます。

夏バテのイラスト(女の子)
皆様お元気に過ごされてるでしょうか。
まだ5月なのに日中は30℃
を超える日も最近多いですね。
突然暑くなったり寒くなったりすると
身体が疲れやすくなりますね。

前回、
もうすぐ夏本番!
医療脱毛で快適に過ごしませんか?
エステサロンとの違いをご紹介!

(リンク飛べます)
の記事を書きました。
今回は暑くなってくると流行る
皆様を困らせる厄介なものを
解説します。

■
突然ですが、食べることお好きですか?
正直寝ることより食べることのほうが
好きです。
まだ早いかもしれないですが
夏バテされてませんか?
食欲がなくても
水分補給は必ずしてください。
夏バテとは身体が脱水状態、栄養不足や
自律神経の乱れが主な原因です。
これは病気ではありません。
しっかり睡眠を取って
無理のない範囲で運動をしてください。

どうしてもお食事が取れない場合は
点滴や注射で栄養を補いましょう。
★当クリニックだと
ニンニク注射、マルチビタミン点滴、
白玉点滴、二日酔い点滴、
高濃度ビタミンC点滴(要予約)

が疲労回復に効果的です!
疲労回復の注射と点滴については
また今度詳しく書きますね。

食中毒も増え始める季節になりました。
曲げわっぱのイラスト
食中毒を予防するには
・手を洗って清潔な状態で料理をする
・しっかり加熱調理する
・お弁当や作り置きは粗熱が取れたらすぐ冷蔵庫へ
・手をケガしているときは料理を控える
・生鮮食品はすぐに冷蔵庫へ
などが大切です。

お弁当や作り置きの料理は
蒸気が篭らないように冷まして
水分を切るようにしましょう。
水分が細菌の増殖に繋がります。

ウイルスのイラスト
食中毒の原因は
寄生虫/細菌/ウイルス/動物性自然毒/植物性自然毒/化学物質
に分類できます。
その中からよくニュースになる
食中毒の詳細をお話します。
ちなみに5月は細菌性の食中毒が多くなります。

以前書いた
胃カメラ、鼻から、口からどっちが楽?
どんなとき検査を受けたらいいの?
名古屋市の胃癌検診について

(リンク飛べます)
の中に登場したアニサキス症も
寄生虫性の食中毒になります。

【寄生虫】
・アニサキス症
胃液は強酸ですが
アニサキスは1週間ほど
胃の中で生きることができてしまいます。
胃壁とアニサキスのアレルギー反応により
激しい腹痛を起こします。
胃内視鏡で取り除くことで
痛みが治ります。

【細菌】
・ウェルシュ菌
※5月に多い食中毒
人間や動物の常在菌です。
善玉菌であるビフィズス菌と
対比される悪玉菌です。
菌が付着した食べ物を多量に体内に
取り込むと腸内で悪さをします。
芽胞を形成すると加熱しても死滅しないため
菌を増殖させないことが大切です。
40度〜50度の温度で増殖するため
調理したものが冷めて常温放置すると
他の菌が死滅して適温になることで
より活発化します。
別名「給食病」と呼ばれています。
薄い酸素や全く酸素がない環境で
生息します。
菌の毒素により食中毒を引き起こしますが
熱や酸で不活性化され、
菌の量も多くないと食中毒は
引き起こりません。
⇒芽胞(がほう)とは
 細菌が生きづらい環境になると作られる
 極めて耐久性の高い細胞です。

・カンピロバクター
※6月〜多い食中毒
名古屋市内では20代が
最も感染者が多いです。
鶏の生食で感染することが多いが
牛の腸内にも生息しています。
牛レバーからも検出されています。
加熱で死滅します。
空気中の酸素量や
真空状態では死滅しますが
薄い酸素で活発になります。
鶏肉の内部に入り込むため
新鮮な鳥刺しや鳥たたき
だからと言って安心できません。
低温では増殖しませんが
常温よりも死滅しにくいため
冷蔵庫温度で生存期間が伸びます。
少ない菌数で発症します。
⇒ギラン・バレー症候群
腕の麻痺のイラスト(FAST)
 カンピロバクターが
 原因の一つと言われています。
 ギラン・バレー症候群とは
 末梢神経に障害が出て
 手足に力が入らなくなります。
 治療をしたあとリハビリすることで
 回復する方が多い中、後遺症が残ったり
 最悪死に至るケースもあります。

・腸炎ビブリオ
※8〜9月に多い食中毒
原因食品のほとんどが魚介類です。
世界で最初に日本で見つかった食中毒菌で
きっかけは50年以上前に関西で
大規模な食中毒事件が起きました。
食塩濃度3%を好み海水に生息。
20℃を超えると活発化し
30℃〜37℃で
増殖するスピードがさらに増します。
熱に弱いので十分に加熱する、
真水に弱いのでしっかり洗う
ことで予防ができます。
10℃以下では発育できないため
冷蔵もしくは冷凍することも
食中毒を防ぐために効果的です。
魚を捌いた調理器具を介した
二次感染に注意が必要です。
以上のことから
二次感染もしくは加熱不足が
主な食中毒の原因になる菌です。

・腸管出血性大腸菌O157
※8月に多い食中毒
平成24年7月1日より
牛レバー生食禁止になった
原因の一つがO157です。
腸管出血性大腸菌と言われても
ピンと来ない方は多いと思いますが、
O157は腸管出血性大腸菌の一種で
他の型もあります。
牛など家畜の腸内に生息しているため
加熱不足の生焼けの肉や
ローストビーフなどが原因食品で
飲食店で発生することが多いです。
感染力が非常に高く毒素も強いです。
腸内でベロ毒素を産生して
下痢や腹痛を引き起こします。
産生しなければ症状は出ません。
肉を切ったまな板を洗わずに
野菜などを切って加熱しない場合、
菌がついた箸で他の食材に触れるなどで
二時感染する恐れがあります。

【ウイルス】
・ノロウイルス
※12月〜3月に多い食中毒
ノロウイルスのイラスト
毎年日本で一番多く発生している食中毒です。
ほとんどが人から人への経口感染が多く、
他には二枚貝を生や加熱不足で食べることで
食中毒になることがあります。
牡蠣などの二枚貝は
多くの海水を体内に取り込むため
ノロウイルスが体内に取り込まれると
そのまま蓄積します。(貝の中では増殖しません)
そして汚染された二枚貝を食べると
人間の小腸で増殖します。
熱処理できるものは加熱をして
菌が付着したと思われる部分は
塩素系漂白剤で拭き取る、
手洗いをしっかりすることが必要です。
石けんはウイルスに直接的に
消毒に有効ではないですが
手についた脂肪などの汚れを落とすと
ウイルスが剥がれやすくなります。
ノロウイルスはアルコール消毒は
あまり効かないです。
感染力が非常に強く、
抗ウイルス剤はなく抗生物質も効きません。


ちなみに・・・
馬刺しのイラスト
牛レバーの生食が禁止され
後に豚肉や豚レバーの生食も
平成27年6月12日から禁止に。
ですが馬のレバ刺しは食べれます。

牛に関しては咀嚼したものを
4つの胃の内の第1胃に
入れたり戻したりしています。
人間の胃にあたるのは第4胃です。

蹄が1つの種にあたる馬は体温が高く
細菌が増殖しずらいそうです。
蹄が2つの種にあたる牛や豚と
消化器官の作りが違うため
馬は腸管出血性大腸菌のリスクが
低いとされています。

ただ飲食店の衛生管理によって
生肉は菌が増殖しますので
加熱処理されているものを食べるほうが
食中毒のリスクが低いです。



上記に挙げたものは
食中毒の一例ですので
他にも様々な原因があります。
例えば・・・
山で拾ったキノコが実は毒があったとか
釣った魚や貰った魚がフグで
捌いて食べちゃったとか
身近に食中毒は潜んでいます。


腹痛のイラスト
お腹の調子が悪いとき
食欲不振や吐き気など
ご自身のお身体のちょっとした不調も

軽く考えずに消化器内科にご相談を!
名古屋市の方や天白区周辺お住まいの方は
天白橋内科内視鏡クリニックにお越しください。


次回は
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
が痛い苦しいのは医師の腕の見せ所!
当クリニック院長の
保有している専門医の資格が
どのような資格なのか、
保有している資格から
内視鏡検査が上手な医師の探し方や
消化器疾患の治療に精通しているか
などご紹介したいと思います。



全ては患者さんの「検査しとけばよかった・・・」を無くしたいから。
詳しくは当院のホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。


令和5年5月22日 
天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
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