あなたは、健康診断で血圧の数値を見てドキッとした経験はありませんか？ 実は、日本人の約4300万人が高血圧を抱えていると言われ、もはや国民病とも言えるほど身近な病気となっています。高血圧は自覚症状がほとんどないため、「沈黙の殺人者」とも呼ばれ、気づかないうちに進行し、脳卒中や心筋梗塞といった生命に関わる病気を引き起こすリスクを高めます。
恐ろしい合併症のリスクを減らすためには、高血圧を正しく理解し、適切な対策をとることが重要です。この記事では、高血圧の原因や症状、タイプといった基本的な知識から、家庭血圧の測定方法、効果的な生活習慣の改善策、そして最新の治療法まで、高血圧に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。ご自身の健康を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。
【この記事の著者のご紹介】
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高血圧を理解する：原因・症状・タイプ
皆さんは、「沈黙の殺人者」と呼ばれる病気をご存知でしょうか？ それは、高血圧です。高血圧は初期症状がほとんどなく、気づかないうちに進行し、脳卒中や心筋梗塞といった生命に関わる病気を引き起こす可能性があります。
当院は内科・内視鏡クリニックとして、地域住民の皆様の健康をサポートすることを使命としています。内視鏡専門医ではありますが、内科全般のご相談も承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。今回は、高血圧について、その原因、症状、タイプなどを詳しく解説し、皆様の健康管理の一助となれば幸いです。
高血圧の定義と基準値
高血圧とは、心臓が血液を送り出す時に血管にかかる圧力（血圧）が高い状態が続くことです。血圧は、心臓が収縮する時の収縮期血圧（上の血圧）と、心臓が拡張する時の拡張期血圧（下の血圧）の2つの数値で表されます。
診察室で測定した血圧が、収縮期血圧140mmHg以上、あるいは拡張期血圧90mmHg以上のいずれかであれば、高血圧と診断されます。家庭で測定する場合は、収縮期血圧135mmHg以上、あるいは拡張期血圧85mmHg以上を高血圧と判断します。家庭血圧はリラックスした状態で測定できるため、より日常の血圧の状態を反映していると考えられています。毎日朝晩2回測定し、1週間分の平均値を記録することで、より正確な血圧の状態を把握できます。
本態性高血圧と二次性高血圧の違い
高血圧は、原因によって大きく2つのタイプに分けられます。一つは本態性高血圧、もう一つは二次性高血圧です。90%以上の方が本態性高血圧に分類されます。
本態性高血圧は、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられており、遺伝的要因、生活習慣（塩分の摂りすぎ、肥満、運動不足、喫煙、過度の飲酒など）、加齢、ストレスなどが関係しています。原因を特定することが難しい高血圧です。
一方、二次性高血圧は、腎臓病や内分泌疾患、睡眠時無呼吸症候群など、他の病気が原因となって起こる高血圧です。原因となっている病気を治療することで、血圧も正常値に戻る可能性があります。
高血圧の症状：初期は自覚症状が少ないことも
高血圧は初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、「沈黙の殺人者」とも呼ばれます。健康診断などで指摘されて初めて高血圧だと知る方も少なくありません。
高血圧が進行すると、頭痛、めまい、吐き気、肩こり、動悸、息切れ、耳鳴りなどの症状が現れることがあります。しかし、これらの症状は他の病気でも起こりうるため、高血圧が原因であると気づかない場合も多いです。だからこそ、定期的な健康診断や家庭血圧測定が重要なのです。
放置すると怖い！高血圧の合併症（脳卒中、心筋梗塞、腎不全など）
高血圧を放置すると、血管に常に高い圧力がかかり続け、動脈硬化が進行します。動脈硬化は血管の壁が厚く硬くなり、弾力性を失った状態です。動脈硬化が進むと、様々な合併症を引き起こすリスクが高まります。
代表的な合併症としては、脳卒中、心筋梗塞、腎不全、心不全、大動脈瘤、高血圧網膜症などがあります。脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりすることで起こり、麻痺、言語障害、意識障害などの深刻な後遺症を残す可能性があります。心筋梗塞は、心臓の血管が詰まることで、激しい胸の痛みや呼吸困難を引き起こし、突然死に至る危険性もあります。腎不全は、腎臓の機能が低下し、老廃物を体外に排泄できなくなる状態です。最終的には人工透析が必要になる場合もあります。
これらの合併症は、生活の質を著しく低下させるだけでなく、命に関わる危険性もあるため、高血圧の早期発見・早期治療が非常に重要です。高血圧は適切な治療と生活習慣の改善によって、血圧をコントロールし、合併症のリスクを減らすことが可能です。
高血圧の治療と生活習慣改善
高血圧と診断されると、不安な気持ちになる方が多いかもしれません。特に自覚症状がない場合、診断結果を聞いて驚き、戸惑う方も少なくありません。高血圧は、自覚症状が乏しいからこそ早期発見と適切な治療が重要です。放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な合併症を引き起こすリスクが高まります。
天白橋内科内視鏡クリニックでは、内科全般の診療、特に内視鏡検査を得意としていますが、高血圧をはじめとする生活習慣病の管理にも力を入れています。患者様一人ひとりのライフスタイルや健康状態を丁寧に伺い、最適な治療プランを一緒に考えていきますのでご安心ください。
薬物療法：降圧剤の種類と作用機制
高血圧の治療には、まず生活習慣の改善が重要です。しかし、生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合や、合併症のリスクが高い場合には、薬物療法が必要になります。降圧剤には様々な種類があり、それぞれ作用機序が異なります。
例えば、血管を広げる作用を持つカルシウム拮抗薬、血管を収縮させる物質の働きを抑えるARB（アンジオテンシンII受容体拮抗薬）、心臓の拍動を抑えて血圧を下げるβ遮断薬などがあります。これらの薬剤は、単独で使用されることもあれば、複数の薬剤を組み合わせて使用されることもあります。
医師は、患者様の年齢、他の病気の有無、血圧の程度、生活習慣などを考慮し、最適な薬剤を選択していきます。降圧剤には副作用が生じる可能性もあります。副作用が心配な方や、薬について疑問がある方は、遠慮なく医師にご相談ください。
家庭血圧の測定方法と記録の重要性
家庭で血圧を測定し記録することは、高血圧の管理に非常に役立ちます。家庭血圧は、病院で測定する血圧よりも低い値になる傾向があります。これは、リラックスした状態で測定できるためです。
家庭血圧を測定する際は、朝、起床後1時間以内、排尿後、朝食前に、そして夜、就寝前に測定するのが理想的です。毎日同じ時間に測定することで、血圧の変化を正確に把握できます。測定する際は、椅子に深く座り、背筋を伸ばし、腕を心臓と同じ高さに保ちます。カフ（腕帯）は、上腕に正しく巻きましょう。
測定値は必ず記録しておきましょう。専用の血圧手帳を利用したり、スマートフォンのアプリを活用するのも良いでしょう。記録した血圧データは、医師との診療の際に持参することで、治療方針の決定に役立ちます。
食生活の改善：減塩のコツ、カリウム摂取のススメ
高血圧の予防と治療には、食生活の改善が欠かせません。特に、塩分を控えることは非常に重要です。日本人の食塩摂取量は、目標値である1日6g未満を大きく上回っている現状があります。
減塩のコツは、加工食品やインスタント食品、外食を控えることです。これらの食品には、多くの塩分が含まれている場合が多いです。また、調味料を使う量を減らす、だしや香辛料、酸味などを活用して薄味に慣れる工夫も大切です。
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあるため、積極的に摂取すると良いでしょう。カリウムを多く含む食品には、野菜、果物、海藻、いも類などがあります。バランスの良い食事を心がけ、健康的な食生活を送りましょう。
適度な運動：ウォーキングなどの有酸素運動
適度な運動は、血圧を下げ、心肺機能を高める効果があります。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動がおすすめです。
運動は、1回30分程度、週に3～5回を目安に行いましょう。ただし、急に激しい運動を始めると体に負担がかかるため、まずは軽い運動から始め、徐々に強度や時間を増やしていくことが大切です。運動を始める前には、医師に相談し、ご自身の体力や健康状態に合わせた運動プランを立てるようにしましょう。
ストレス管理と睡眠の質の向上
ストレスは、交感神経を刺激し、血圧を上昇させる原因となります。ストレスをため込まないよう、自分なりのストレス解消法を見つけ、実践することが大切です。リラックスできる時間を作る、趣味を楽しむ、ウォーキングなどの軽い運動をする、十分な睡眠時間を確保するなど、ご自身に合った方法でストレスを軽減しましょう。
睡眠不足も、血圧を上昇させる要因となります。毎日同じ時間に寝起きする、寝る前にカフェインを摂らない、寝室を暗く静かに保つなど、睡眠の質を高める工夫をしましょう。質の良い睡眠は、心身の健康維持に不可欠です。
天白橋内科内視鏡クリニックでの高血圧治療
高血圧と診断された時、皆さんはどのような気持ちになるでしょうか？ 多くの方が「まだ若いから大丈夫」「自覚症状がないから心配ない」と思いがちです。実際、私も高血圧の患者さんを診察する中で、同じようなお声をよく耳にします。
しかし、高血圧はまさに「沈黙の殺人者」。自覚症状がないまま進行し、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こす可能性があるのです。
天白橋内科内視鏡クリニックでは、内視鏡専門医として消化器疾患の診療に注力する一方で、内科全般の相談にも幅広く対応しています。高血圧をはじめとする生活習慣病の管理も、私たちの大切な役割です。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりの生活背景や健康状態を丁寧に伺い、最適な治療プランを一緒に考えていきます。高血圧は、適切な治療と生活習慣の改善によって、合併症のリスクを減らすことが可能です。
アクセス：名古屋市営地下鉄鶴舞線「原駅」より徒歩2分、提携駐車場完備
当クリニックは、名古屋市営地下鉄鶴舞線「原駅」2番出口より徒歩2分の場所に位置しています。駅からのアクセスが良いので、お仕事帰りや買い物ついでに気軽に立ち寄っていただけます。また、近隣には提携駐車場も完備しておりますので、お車での来院も便利です。公共交通機関、お車どちらでも通院しやすい環境です。
| 交通手段 | 詳細 |
|---|---|
| 名古屋市営地下鉄鶴舞線 | 原駅2番出口より徒歩2分 |
| お車 | 近隣に提携駐車場あり（台数に限りがあるため、事前にご確認ください） |
初めての来院で道順がご不安な方は、お気軽にお電話でお問い合わせください。スタッフが丁寧にご案内いたします。
診療時間と費用について
診療時間は、下記の通りです。
- 月曜日～金曜日：午前 9:00～12:00、午後 16:00～19:00
- 土曜日：午前 9:00～12:00
- 休診日：日曜日、祝日、年末年始
都合により、臨時休診となる場合もございますので、来院前に当クリニックのウェブサイトや電話にてご確認ください。
費用については、健康保険が適用されます。初診料、再診料、検査費用、薬剤費用などが発生しますので、保険証をご持参ください。高血圧の治療は、継続的な管理が重要です。費用に関するご不明な点やご心配なことがございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。
他の医療サービス：医療アートメイク
天白橋内科内視鏡クリニックでは、高血圧治療以外にも、様々な医療サービスを提供しています。
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医療アートメイク: 医療機関で専門の医師が施術を行う医療アートメイクです。眉毛やアイライン、リップなど、様々な部位に施術可能です。患者様一人ひとりのご希望に沿った、自然で美しい仕上がりを提供いたします。
よくある質問：高血圧治療に関する疑問にお答えします
高血圧の治療に関するよくある質問をまとめました。
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Q1. 高血圧治療はどのくらいの期間続ける必要がありますか？
- A1. 高血圧は、基本的に一生涯にわたる管理が必要な病気です。症状が改善しても、自己判断で治療を中断せず、医師の指示に従って継続することが重要です。
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Q2. 家庭でできる高血圧対策はありますか？
- A2. 食生活の改善、適度な運動、ストレス管理、十分な睡眠など、日常生活の中でできる対策はたくさんあります。ご自身の生活習慣を見直し、できることから始めてみましょう。
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Q3. どんな時に病院を受診すれば良いですか？
- A3. 健康診断で血圧が高いと指摘された場合や、頭痛、めまい、動悸などの症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
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Q4. 高血圧以外の病気も診てもらえますか？
- A4. はい、当クリニックは内科全般を診療していますので、高血圧以外の症状でもお気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ方法
ご予約、お問い合わせは、お電話または当クリニックのウェブサイトからお願いいたします。お電話の場合は、診療時間内におかけください。ウェブサイトからは24時間ご予約を受け付けております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
まとめ
高血圧は自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行し、脳卒中や心筋梗塞といった重大な合併症を引き起こすリスクがあります。早期発見・早期治療が重要です。家庭血圧測定や定期的な健康診断で自身の血圧を把握しましょう。食生活の見直し、適度な運動、ストレス管理など、生活習慣の改善も大切です。気になる症状があれば、早めに医療機関に相談し、専門家による適切な指導と治療を受けるようにしましょう。日々の生活の中で、できることから少しずつ始めて、健康な毎日を送りましょう。
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全ては患者さんの「もっと早く治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。
詳しくは当院のホームページ（←こちらをクリック）からどうぞ。
令和７年６月１３日
天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣
・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医