名古屋市天白区原にあります、天白橋内科内視鏡クリニックです。原駅から徒歩約二分のところにあり、無料駐車場もあります。名古屋市天白区原にあります、天白橋内科内視鏡クリニックです。原駅から徒歩約二分のところにあり、無料駐車場もあります。

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ピロリ菌て何? ピロリ菌を学んで、胃癌のリスクを大幅軽減!!

名古屋市天白区の天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。

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みなさんお待たせしました。専門医がお答えシリーズです!
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。

今回はピロリ菌について解説していきます。ピロリ菌は日本人と非常に関わりが強く、胃癌をはじめとする様々な病気の原因になります。ピロリ菌をしっかり除菌することで、胃癌のリスクを大幅に下げることが出来ますから、ぜひピロリ菌について学んでみてください!


ピロリ菌とは

 ピロリ菌は井戸水などに多く生息する、酸性環境に非常に強い菌です。古くから井戸水を利用していた日本人の胃の中に多いとされています。普通胃の中は強烈な酸性ですから、ほとんどの菌は胃で生息することはできません。しかしピロリ菌は胃酸を中和するような働きがありますから、胃の中でも生きられるのです。ちなみに顕微鏡で見たときに、ヘリコプターのプロペラのような形をしているため、正式名称をヘリコバクター・ピロリと言います。

ピロリ菌の悪影響

 ピロリ菌をお持ちの方は、慢性的に胃炎となってしまいます。これをピロリ関連胃炎と呼び、胃炎の症状だけでなく、胃潰瘍となってしまうこともあり、胃の慢性的な不快感や痛みをお持ちの方は、かならずピロリ菌の検査を受けた方がいいと思います。
 そしてこれらのピロリ関連胃炎や胃潰瘍を繰り返していくうちに、胃癌を発症しやすくなります。ピロリ菌と胃癌の関連は非常に強く、ピロリ菌が多いとされる日本人や韓国人に胃癌が多いことからもその影響が伺えます。後述するピロリ菌除菌を適切に行うことで、日本人の胃癌がだいぶ減ってきています。ちなみに喫煙も胃癌のリスクを上げてしまいますので、ぜひ何としてでもみなさんに禁煙いただきたいです。
 ピロリ菌の影響は胃癌だけにとどまらず、ある種の血液の病気にも関連しているといわれます。これはMALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と呼ばれる病気などで、これらのおよそ6割程度患者さんにピロリ菌が潜んでいると言われています。ITP患者さんでピロリ菌をお持ちの方は、ピロリ菌除菌を適切に行うことでITPが改善することがあります。

ピロリ菌の検査

 主に胃カメラをするかしないかという二種類に分けられます。

胃カメラをしないピロリ菌検査

 これらは基本的に自由診療(自費診療)となってしまい、健康保険は使えません。
呼気尿素検査:特殊な尿素という錠剤の薬品を摂取して15分くらい安静にしたのちに、呼気を袋に採取します。飲んだ錠剤がピロリ菌のもつ酵素によって変化を受けているかどうかを呼気で検査します。PPIと呼ばれる種類の制酸薬をすでに飲んでいる人は、ピロリ菌がいても検出されないことがありますので注意が必要です。
血清抗体検査:ピロリ菌に対する抗体を持っているかどうかを血液検査で判定します。抗体が無い人はピロリ菌に感染したことがないという解釈で良いですが、もし抗体があったとしても今感染しているのか、過去の感染なのかはわかりません。
便中抗原検査:便を検査し、その中にピロリ菌のもつ抗原があるかどうかを検査します。基本的に抗原が陽性であれば今まさに胃の中にピロリ菌がいるという判定になります。

名古屋市では以下の条件の方は無料で検査ができます。ぜひご活用ください。

以下の①から③のすべてに該当する方

①名古屋市内に居住地を有する20歳以上39歳以下の方(年度末時点での年齢)
② ピロリ菌の除菌治療を受けたことがない方
③ 胃の手術を受けたことがない方


胃カメラを使用したピロリ菌検査

 胃カメラの検査の際に胃に炎症やなんらかの病変があるところを少し採取してきてピロリ菌を検査する方法があります。
迅速ウレアーゼ試験:胃の組織を特殊な薬液につけることで、ピロリ菌との反応をチェックし、試薬の色が変わればピロリ菌がいるという判定になります。
病理検査:胃の組織を採取してそれらを顕微鏡を用いて診断することで、ピロリ菌がいるかどうかを判定します。またこの検査は同時にポリープなどがあれば胃癌細胞が紛れていないかチェックすることができますので、胃癌の確定診断にも有効です。
培養法:胃の組織を採取し、それを培養することでピロリ菌がいればかなりの数に増えており検出されるという検査です。時間と手間がかかるのであまり積極的には行われません。


胃カメラを使用しないピロリ菌検査は負担が非常に少ないことから、全額自己負担にもかかわらず、この検査だけを受けるという人は非常に多いです。しかし、特になんらかの胃の症状をお持ちの中高年以降の方は、健康保険のもと胃カメラを受けることが望まれます。この呼気尿素試験では胃カメラを行わないので、早期胃がんなどに気づけないというのが弱点です。胃カメラを使用しない呼気尿素試験や便中抗原検査は、比較的胃癌リスクの低い若い方でピロリ菌がいるかいないかだけをチェックしたいという方には、非常に使い勝手の良い検査です。しかし若い方でもすでに胃の症状があるようでしたら、医師と相談し胃カメラを検討して頂いた方が良いです。
繰り返しになりますが、基本的にピロリ菌検査においては、胃カメラを受けることでしか保険適応を受けることができませんので、日本の制度上のメッセージとしては、できるだけみんなに胃カメラを受けてもらいたいというのがうかがい知れます。

ピロリ菌除菌について

残念ながらピロリ菌がいると診断されてしまった方は、できるだけピロリ菌の除菌治療が望まれます。ただし胃という強酸性空間で生きている特殊な菌ですから、なかなか倒すのも大変です。強酸性というのは薬の効果にも影響が出てしまいます。そのため制酸薬と呼ばれる種類の胃薬と、ピロリ菌を抑える抗菌薬を2~3剤くみあわせた、合計3~4剤での除菌療法がおこなわれます。この治療方法はうまくいく人といかない人がおり、数週間後以降にピロリ菌がきちんと除菌できたかどうかを判定しなければなりません。そのため薬の使い方にも非常に神経を使いますので、指示された用法容量を必ず守るようにしてください。

ピロリ菌除菌療法後について

 ピロリ菌の除菌成績はおよそ9割程度とかなり高いですが、非常に特殊な菌ですので、一回の治療で除菌できるとは限りません。そのため追跡検査をしなければならず、もし再度検出されてしまった場合には、さらに違う薬剤を追加しての治療が検討されます。
 幸いにピロリ菌除菌ができた方も注意が必要です。このピロリ菌は、胃酸を中和する作用をもっていたので、もしピロリ菌がいなくなってしまうと、胃の酸性度がこれまでより高くなってしまい、逆流性食道炎など胃酸によるトラブルが増えてしまうことがあります。特に食道裂孔ヘルニアなどをお持ちで逆流性食道炎が起こりやすい方は注意が必要です。もし症状が強いようでしたら、制酸薬を続けなければならない場合がありますので、主治医に相談するとともに、あらかじめこのような影響が出るということを知っておいていただきたいです。

まとめ

 今回はピロリ菌とは何か、ピロリ菌の影響、検査、治療方法などを解説しました。胃癌はピロリ菌に注意し、禁煙をし、塩分や刺激物の摂りすぎに注意をすることで大幅にリスクを抑えられることができます。また非常に簡便に検査する方法もありますし、専門医によう胃カメラ検査も以前よりもだいぶ楽に受けられるようになっています。当院でもこれらの対応をスムーズに行えるように準備していますから、これまで胃の症状があった人も、なかった人も、ぜひお気軽にご相談ください。


全ては患者さんの「もっと早く検査や治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。


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令和4年5月13日 天白橋内科内視鏡クリニック 院長 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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