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胃がん

  • 名古屋市天白区の天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
    天白区の内科 消化器内科 内視鏡 といえばうちです。

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    当院に受診しようか迷われている方で、当院のGoogle口コミに対する返事に違和感を感じる方もおられると思います。
    一度当院の口コミに関する考え方をお目通し頂き、ご理解いただけるのであれば院長と相性がいいと思います。
    口コミに対する思い→ここから


    みなさんお待たせしました。
    お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。
    消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医がお答えシリーズです!

    胃癌は早期発見が大事です。
    ピロリ菌がいる、いない、いたでリスクが変わってきますので一度ご相談ください。
    胃カメラも意外と5分もかからないうちに終わります。

 

  • 胃がんとはどのような疾患か

1.1病態と症状

胃がんは早期の場合はほとんど自覚症状がありません。症状がみられるようになると、ある程度進行している可能性が高いと思われます。

胃がんが進行してくると、粘膜の表面に傷を作るため出血することがあります。胃から肛門までは長いため少量の出血であれば気づくことは困難です。多量に出血するとタール便と呼ばれる黒くてドロッとした粘液調の便が出るようになります。また潰瘍が深くなると食欲不振や胃痛や嘔気などの症状を起こすことがあります。潰瘍が深くなり、胃の壁を貫通すると胃の内容物が腹腔内に漏れ出るようになります。これを穿孔といい、激しい腹痛を起こします。放置すると腹膜炎を発症し危険な状態になることもあります。さらに進行するとリンパ節・肝臓・肺などに転移することがあります。

 

1.2胃がんの原因

 

胃がんの発生にはヘリコバクターピロリ菌の慢性感染による慢性胃炎が深く関与しています。日本人の胃がん患者の多くはピロリ菌に感染していることが明らかになっています。ピロリ菌の感染経路は完全に明らかになっているわけではありませんが、母子感染や経口感染が疑われています。ピロリ感染の対策としてはピロリ菌を除菌する治療法が確立されていますので、これまで検査を受けたことがない方は是非一度ピロリ菌の検査を受けていただき、感染している方は除菌治療を受けることをお勧めします。ピロリ菌を除菌すると胃がんの発生が減ることは明らかとなっています。一方ピロリ菌の感染がない方でも胃がんが発生することがあります。

 

1.3罹患率と死亡率

 

2019年の国立がん研究センターの調べでは、胃がんの診断は124,319人、胃がんで亡くなった方は42,319人となっています。人口10万人あたりでは診断は98.5人、死亡は34,3人となっています。死亡数は全てのがんの中では男性で3位、女性で5位となっています。以前はがんと言えば胃がんといった時代もありましたが、ピロリ菌の除菌治療が普及したことと、内視鏡検査が安全で苦痛が少なく受けられるようになったことで順位は下がってきています。しかしまだまだ多いがんですので油断してはいけないと思います。

 

  • 胃がんの検査

2.1検査方法と種類

早期の胃がんでは自覚症状はほとんどありません。早期の胃がんを発見して治療するためには無症状のうちに検査を受ける必要があります。胃がんの検査方法は胃カメラとバリウム検査があります。胃カメラは胃内に内視鏡を挿入して胃の粘膜を直接観察する方法です。バリウム検査は液体バリウムを飲んで胃内にたまっているバリウムの様子をレントゲン撮影することにより、胃内の病変を描出する検査方法です。胃カメラとバリウム検査では明らかに胃カメラの方が感度が高いため、現在では胃カメラで胃がん検診を行う自治体が多くなっています。胃がんを早期発見し早期治療するためには定期的に胃カメラを受けることをお勧めします。

  • 胃がんの治療

3.1重症度に合わせた治療

胃がんの治療は早期がんと進行がんで異なります。粘膜内にとどまっている早期の胃がんは内視鏡を用いて、切除することができます。胃がんの初期は自覚症状が現れにくいため、発見が遅れると粘膜の奥深くに潜り込んだり様々な臓器へ転移が生じてしまい、手術が必要になったり手術でも取り切れない状態になってしまいます。

早期に発見された胃がんに対してはESD(内視鏡的粘膜剥離術)を行います。早期の胃がんは血行性転移(血液に乗って転移)もリンパ行性転移(リンパ管に乗って転移)も起こさないことが分かっていますので、内視鏡で病巣部のみ切除することで治癒切除が得られます。内視鏡のみで完治することができますし、体へのダメージも最小限で済みます。胃がんをできるだけ早期に発見することが大切です。

粘膜の少し深い部分へ進行した胃がんは、目に見えない血行性転移やリンパ行性転移の可能性があるため、手術をすることになります。胃の全部もしくは一部の切除と、転移の可能性のあるリンパ節を切除することになります。体へのダメージも大きくなりますし、胃を切除することによって食事量が減ってしまったり、食事回数を増やす必要があったりと、その後の生活に影響が及ぶ場合もあります。

さらに進行して他の臓器に遠隔転移を起こしたり、腹膜播種(胃から発生したがん細胞が胃から染み出してお腹の中で広がる事)を起こしたりした場合はがん細胞をすべて手術で切り取ることは不可能になります。手術は行わず、抗がん剤を使った治療を選択することになります。抗がん剤は年々進歩がみられますが、現状では抗がん剤で根治は難しいという状況にあります。胃がんによって命を失わないためにも定期的に胃の検査を受けて、早期発見するようにしてください。

ちなみに院長は胃カメラにはそこそこの自信を持っています。ご安心ください。

 

全ては患者さんの「もっと早く検査や治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。

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令和5年2月7日 天白橋内科内視鏡クリニック 院長 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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