バイアグラの副作用や効果、ED治療薬の正しい服用方法を解説バイアグラの副作用や効果、ED治療薬の正しい服用方法を解説

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大事な時に勃たない! EDか? そんな時のお薬 おすすめ第一弾 バイアグラについて解説

みなさんお待たせしました。専門医がお答えシリーズです!
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「大事な時に勃たない…」そんな悩みを抱える男性は少なくありません。実は、男性の約半数が人生のどこかでED(勃起不全)を経験すると言われています。年齢を重ねるにつれて、その割合は高くなる傾向にあります。EDは決して恥ずべきことではなく、適切な治療によって改善できる可能性があります。

この記事では、多くの男性が悩んでいるEDとその治療薬であるバイアグラについて解説します。バイアグラの効果や服用方法、副作用、注意点などを詳しく説明することで、EDに対する理解を深め、安心して治療に取り組めるようにサポートします。

バイアグラの効果と使用状況について知っておくべきこと

「いざという時に力が発揮できない…」 それは、もしかしたらED(勃起不全)かもしれません。

EDは決して恥ずべき病気ではありません。多くの男性が経験する可能性のある症状の一つです。
ED治療薬として有名なバイアグラについて、その効果や服用について詳しく解説していきます。

バイアグラの主な効果と作用メカニズム

バイアグラは、男性が性的興奮を感じたときに、陰茎の血管を拡張させて血流を増加させることで、勃起を促すお薬です。

例えば、自転車のタイヤに空気を入れるとパンパンに膨らむように、バイアグラは、ペニスの血管を広げて血液で満たすことで勃起を起こしやすくします。

この作用は、水道の蛇口をひねると水が出てくるように、性的な刺激を受けたときに、スムーズに勃起が起きるようにサポートする役割を担っています。

ただし注意が必要なのは、性的興奮を感じていない状態では効果がないという点です。 バイアグラを飲めば、誰でもどこでも勃起してしまうというわけではありませんのでご安心ください。

効果が現れるまでの時間や持続時間

バイアグラの効果が現れるまでの時間には個人差がありますが、一般的には服用後30分から1時間程度で効果が現れ始めます。

効果の持続時間は約4時間とされていますが、これもあくまで目安であり、個人差があります。 効果には個人差があるため、ご自身の体質や体調に合わせて服用する必要があります。

服用後、効果が感じられなかったり、持続時間が短いと感じる場合は、自己判断せず、医師に相談するようにしましょう。

具体的な症状における効果の期待値

バイアグラは、ED治療薬として高い効果が期待できますが、その効果は症状の程度や原因、体質によって個人差があります。

例えば、軽度のEDの場合には、バイアグラを服用することで十分な効果が得られる可能性が高いです。 しかし、重度のEDの場合には、バイアグラ単独では十分な効果が得られない場合もあり、他の治療法と組み合わせる必要があるかもしれません。

また、糖尿病や高血圧症などの基礎疾患が原因でEDになっている場合には、これらの疾患の治療を行うことも重要です。 重要なのは、自己判断で服用を続けずに、医師の診断に基づいて適切な治療を受けることです。

さらに、最近の研究では、バイアグラはED治療以外にも効果がある可能性が示唆されています。 例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症患者で、肺の血管に高い圧力がかかってしまう肺高血圧症(PAH)を合併している場合、バイアグラの服用により、死亡率や人工呼吸器が必要になるリスクを下げる効果が期待できるという研究結果が報告されています。

これは、バイアグラが肺の血管を広げ、血液の流れを改善することで、心臓の負担を軽減し、呼吸状態を改善する効果があると期待されているためです。 このように、バイアグラはED治療薬としてだけでなく、他の病気の治療薬としても期待されています。

バイアグラの副作用と注意点

バイアグラは効果の高い薬ですが、服用する際には副作用の可能性も考慮する必要があります。
「薬は毒」という言葉もあるように、効果の高い薬には少なからず副作用のリスクが伴います。

安全に服用するためにも、どのような副作用が起こりうるのか、事前に知っておくことが大切です。
ご自身の体質や服用中の薬によっては、バイアグラが適さない場合もあります。

一般的な副作用とその頻度

バイアグラの服用で起こる可能性のある副作用として、顔のほてりや頭痛があります。これは、バイアグラの血管拡張作用によるもので、多くの場合、一時的なものです。

例えば、温泉に入った後のように顔が赤くなる、アルコールを飲んだ後のように頭が痛む、といった症状が出る方がいます。

これらの症状は、血管が広がることで血流が増加し、周囲の神経が刺激されることで起こります。多くの場合、これらの症状は一時的なもので、数時間以内に治まります。

症状が重い場合や長引く場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。その他にも、消化不良や鼻詰まり、動悸などが報告されています。
これらの副作用は、服用する人の体質や体調によって個人差があります。また、服用量が多いほど副作用が現れやすくなる傾向があります。

副作用が起こりやすい人の特徴

バイアグラは基本的に安全性の高い薬ですが、持病がある方や他の薬を服用している方は、副作用のリスクが高まる可能性があります。

例えば、心臓病や低血圧、腎臓病、肝臓病などの持病がある方は、バイアグラの服用前に必ず医師に相談してください。 これらの持病をお持ちの方は、バイアグラの血管拡張作用によって、心臓に負担がかかったり、血圧が過度に下がったりする可能性があります。

また、硝酸薬や抗真菌薬など、特定の薬との併用は危険な場合があります。 特に、狭心症の治療薬として使われる硝酸薬とバイアグラを一緒に服用すると、血管が過度に拡張し、血圧が急激に低下する危険性があります。

自己判断で服用せず、必ず医師の指示に従ってください。

使用を避けるべき状況と薬物相互作用

バイアグラは、重症の肝臓病や網膜色素変性症など、特定の病気をお持ちの方には使用できない場合があります。
重症の肝臓病の方は、薬を代謝する力が弱っているため、バイアグラの成分が体内に蓄積されやすく、副作用のリスクが高まる可能性があります。

また、妊婦や授乳中の方への安全性は確立されていませんので、服用は避けてください。 妊娠中や授乳中の服用に関する十分な研究データがないため、安全性を確保するために服用は控えるべきです。

バイアグラと他の薬との相互作用にも注意が必要です。特に、狭心症などの治療に用いられる硝酸薬とバイアグラを併用すると、血圧が急激に低下し、めまい、失神、心臓発作などの重篤な副作用を引き起こす可能性があります。 これは、バイアグラと硝酸薬がどちらも血管拡張作用を持つため、併用することでその作用が強く出てしまい、血圧が過度に低下してしまうためです。

バイアグラを服用する際には、現在服用している薬があれば、市販薬やサプリメントも含めて、必ず医師に伝えてください。 医師は、患者さんの持病や服用中の薬を考慮した上で、バイアグラが安全に使用できるかどうか、適切な服用量などを判断します。

バイアグラの正しい服用方法と入手方法

バイアグラは、適切な服用方法を理解することで、より効果的に、そして安心して使用することができます。 しかし、初めてバイアグラを服用する方にとっては、具体的な服用タイミングや入手方法など、疑問に思う点も多いのではないでしょうか。

ここでは、バイアグラの効果を最大限に引き出し、安全に服用するための方法について、わかりやすく解説していきます。

正しい服用タイミングと方法

バイアグラは、性行為の約1時間前に服用するのが一般的です。 これは、胃の中が空っぽの状態よりも、ある程度消化が進んでいる状態の方が、バイアグラの成分が吸収されやすくなるためです。

食事の影響を受けることがあるため、食後2時間以上空けてから服用するか、食前に服用するのがおすすめです。 特に、脂肪分の多い食事は、バイアグラの吸収を遅らせ、効果が現れるまでの時間が長くなってしまう可能性があるので注意が必要です。

服用後、効果が現れるまでの時間には個人差がありますが、30分から1時間程度で効果が現れることが多いです。 効果は約4時間持続すると言われていますが、これもあくまで目安であり、個人差があります。 8時間以上効果が続くことは稀です。

服用量は、症状や体質によって異なり、医師が適切な量を判断します。 自己判断で服用量を増やしたり、減らしたりすることは絶対にやめましょう。

購入方法や処方を受けるための流れ

バイアグラは、医師の処方箋が必要な医薬品です。 ドラッグストアなどで市販薬のように購入することはできません。

そのため、購入するには、まず医療機関を受診し、医師の診察を受ける必要があります。 診察では、医師がEDの症状や原因、持病の有無などを確認します。 診察の結果、バイアグラの服用が適切と判断された場合は、処方箋を発行してもらえます。

処方箋は、病院やクリニックの近くの調剤薬局に持参することで、バイアグラを購入することができます。 近年では、オンライン診療で医師の診察を受け、処方箋を発行してもらうことも可能です。 オンライン診療を利用する場合は、信頼できる医療機関を選ぶようにしましょう。

他のED治療薬との比較と選択肢

ED治療薬は、バイアグラ以外にも、レビトラ、シアリスなど、様々な種類があります。 それぞれ効果時間や副作用、食事や飲酒の影響などが異なるため、自分に合った薬を選ぶことが大切です。

例えば、効果の持続時間が異なることが挙げられます。 バイアグラの効果時間が約4時間であるのに対し、シアリスは約36時間とされています。

また、食事の影響も異なります。 バイアグラは食事の影響を受けやすいのに対し、レビトラやシアリスは食事の影響を受けにくいとされています。

このように、自分に合ったED治療薬を選択することが重要です。 医師に相談することで、自分の症状やライフスタイルに合ったED治療薬を選ぶことができます。

まとめ

バイアグラは、勃起不全(ED)治療薬として広く知られています。性的な興奮時に陰茎の血管を拡張させ、血流を増やすことで勃起を促す効果があります。服用後30分から1時間程度で効果が現れ、持続時間は約4時間です。効果には個人差があり、症状の程度や原因によって効果が異なります。バイアグラは副作用のリスクも伴うため、服用前に医師に相談することが重要です。持病や服用中の薬、年齢や体調によって、バイアグラが適さない場合もあります。また、他の薬との相互作用にも注意が必要です。バイアグラは医師の処方箋が必要な医薬品であり、ドラッグストアなどでは購入できません。ED治療薬はバイアグラ以外にも種類があり、それぞれ効果や副作用が異なります。医師に相談し、自分に合った薬を選びましょう。

全ては患者さんの「もっと早く治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。

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令和6年8月26日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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参考文献

  1. Oliynyk OV, Rorat M, Strepetova OV, Dubrov SO, Guryanov VG, Oliynyk YV, Kulivets OS, Ślifirczyk A, Barg W. Efficacy of Sildenafil in Patients with Severe COVID-19 and Pulmonary Arterial Hypertension. Viruses 15, no. 5 (2023).

追加情報

[title]: Efficacy of Sildenafil in Patients with Severe COVID-19 and Pulmonary Arterial Hypertension.,

重症COVID-19患者における肺動脈性高血圧症に対するシルデナフィルの有効性

【要約】

  • 重症COVID-19患者では、肺動脈性高血圧症(PAH)が一般的であり、予後を悪化させる。
  • シルデナフィルは、ホスホジエステラーゼ5阻害剤であり、PAH治療薬として承認されているが、PAHを伴う重症COVID-19患者におけるその有効性についてはほとんど知られていない。
  • 本研究は、重症COVID-19とPAHを伴う患者におけるシルデナフィルの臨床的有効性を調査することを目的とした。
  • 集中治療室(ICU)患者は、シルデナフィル群とプラセボ群の2群に無作為に割り付けられ、各群75人の参加者で構成された。
  • シルデナフィルは、プラセボ対照二重盲検法で、患者の通常の治療に加えて、1週間、経口で0.25 mg/kg 1日3回投与した。
  • 主要評価項目は1週間の死亡率、副次的評価項目は1週間の挿管率とICU滞在期間であった。
  • 死亡率は、シルデナフィル群では4%、プラセボ群では13.3%(p = 0.078)、挿管率はシルデナフィル群では8%、プラセボ群では18.7%(p = 0.09)、ICU滞在期間はシルデナフィル群では15日、プラセボ群では19日(p < 0.001)であった。
  • PAHで調整すると、シルデナフィル治療は死亡率と挿管リスクを有意に低下させた:それぞれOR = 0.21(95%CI:0.05-0.89)およびOR = 0.26(95%CI:0.08-0.86)。
  • シルデナフィルは、重症COVID-19とPAHを伴う患者にいくつかの臨床的有効性を示し、これらの患者に対する追加療法として検討する必要がある。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37243243,

[quote_source]: Oliynyk OV, Rorat M, Strepetova OV, Dubrov SO, Guryanov VG, Oliynyk YV, Kulivets OS, Ślifirczyk A and Barg W. “Efficacy of Sildenafil in Patients with Severe COVID-19 and Pulmonary Arterial Hypertension.” Viruses 15, no. 5 (2023): .