HbA1c値が高いとどうなる?糖尿病リスクを数値で把握。数値ごとの健康状態と改善策を解説HbA1c値が高いとどうなる?糖尿病リスクを数値で把握。数値ごとの健康状態と改善策を解説

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糖尿病リスクを数値で把握:HbA1c値ごとの健康状態と改善策

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健康診断の結果に現れる「HbA1c」という数値、実はあなたの将来の健康リスクを映し出す鏡のようなものかもしれません。なんと、HbA1c値が5.6%以上6.4%未満の方は「糖尿病予備群」とされ、将来的に糖尿病を発症するリスクが高い状態にあると言われています。自覚症状がない場合でも、体の中ではすでに変化が始まっている可能性があるのです。

この数値、一体何を意味するのでしょうか?

実はHbA1cは、過去1~2ヶ月の血糖値の平均状態を測る重要な指標であり、糖尿病のリスクを早期に発見する手がかりとなります。

この記事では、HbA1c値からわかる糖尿病リスクの詳細と、具体的な数値に応じた対策をわかりやすく解説していきます。ご自身の健康状態を正しく理解し、未来の健康を守るための第一歩を踏み出しましょう。

HbA1c値でわかる!糖尿病リスク早見表

健康診断の結果って、たくさんの数字が並んでいて、一体どれを見ればいいのか迷ってしまいますよね? 特に「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」なんて、初めて聞いた!という方もいるかもしれません。でも、このHbA1c、実は皆さんの体の中で、毎日頑張っている「あるもの」の状態を教えてくれる、とっても大切なサインなんです。

HbA1cとは?血糖値との違いや検査の重要性を解説

HbA1cは、簡単に言うと、過去1~2ヶ月の血糖値の平均を反映した値です。毎日血糖値を測るのは大変ですが、HbA1cなら、たった1回の採血で、長期的な血糖値の状態を知ることができるので、糖尿病の診断や治療効果の判定にとても役立ちます。

「血糖値」と「HbA1c」…どちらも「糖」に関する言葉ですが、何が違うのでしょうか?

例えば、皆さんが大好きなドーナツを食べたとしましょう。すると、体の中に糖が吸収されて、一時的に血糖値が上昇します。これは、まさに「今」の状態を表すものです。一方、HbA1cは、赤血球という、体中に酸素を運ぶ赤い細胞にくっついた糖の割合を示します。赤血球の寿命は約120日なので、HbA1cを調べることで、過去1~2ヶ月の血糖値の状態を平均的に把握できるわけです。

毎日の血糖値の変動を気にすることなく、長期的な血糖コントロールの状態を把握できるHbA1cは、まさに「健康管理の頼れる味方」と言えるでしょう。

基準値と検査結果の見方:正常値でも安心できない理由

HbA1cの基準値は、一般的に6.0%未満とされています。しかし、HbA1cが正常範囲内だからといって、安心するのはまだ早いのです。

例えば、HbA1cが5.6%以上6.4%未満の方は「糖尿病予備群」と判断され、将来的に糖尿病を発症するリスクが高い状態にあります。これは、ちょうど、風邪を引く前のような状態で、自覚症状がない場合でも、体の中ではすでに変化が起こり始めている状態と言えるでしょう。

また、HbA1cが正常範囲内であっても、食生活の乱れや運動不足が続くと、将来的に糖尿病のリスクが高まる可能性があります。健康は、積み重ねです。毎日の小さな積み重ねが、将来の健康を作っていくのです。

あなたのHbA1c値は何%?段階別にリスクと対策をチェック!

HbA1cの値を知ることは、自分自身の健康状態を把握し、未来の健康リスクに備えるための第一歩です。

HbA1c値 健康状態 リスク 対策
5.6%未満 正常 糖尿病のリスクは低い この状態を維持するために、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。
5.6-6.4% 糖尿病予備群 糖尿病のリスクが高い 食生活の改善、運動習慣の導入など、生活習慣の見直しが必要です。場合によっては、医師に相談し、薬物療法も検討します。HbA1cが7.5%以上の糖尿病患者を対象とした研究では、HbA1cを1%低下させることで、糖尿病による死亡リスクを21%減少させることが示唆されています。
6.5%以上 糖尿病 糖尿病の合併症リスク 医師の指導のもと、食事療法、運動療法、薬物療法などを組み合わせた治療が必要です。糖尿病は、適切な治療を行わないと、神経障害、網膜症、腎症などの合併症を引き起こす可能性があります。合併症は、生活の質を著しく低下させる可能性があり、最悪の場合、生命に関わることもあります。例えば、糖尿病網膜症は、失明の原因となることもある怖い病気です。

以下は各HbA1c値に関する説明です:

HbA1c値 6.5%以上(NGSP値)
この値は糖尿病の診断基準に該当します。血糖コントロールが不十分であり、合併症のリスクが高まる可能性があります。医師の指導のもと、食事や運動療法、薬物療法が必要です。

HbA1c値 7.0%以上(NGSP値)
この値は、糖尿病患者における治療目標の上限を超えています。血糖値の管理がさらに重要で、生活習慣の見直しや薬の調整が求められます。

HbA1c値 8.0%以上(NGSP値)
この数値は、長期的な健康リスクが高いことを示しています。糖尿病関連の合併症を防ぐために、積極的な治療と生活習慣の改善が必要です。

HbA1c値 9.0%以上(NGSP値)
非常に高い値で、急性および慢性の合併症のリスクがさらに増します。専門的な医療介入が不可欠で、血糖管理を強化することが重要です。

HbA1c値 10.0%以上(NGSP値)
極めて高いレベルで、健康に対する重大なリスクを示唆しています。緊急の医療対応が必要で、総合的な治療計画の見直しが求められます。

HbA1cの値が高いほど、糖尿病のリスクだけでなく、合併症のリスクも高まります。合併症は、一度発症してしまうと、完全に治すことが難しい場合もあるため、早期発見・早期治療が重要となります。

HbA1cを下げる効果的な方法

HbA1cの数値が高いと、糖尿病のリスクが高まってしまいます。まるで、道路に段差があることを知らせるサインのように、HbA1cはあなたの体の状態を教えてくれる大切な指標です。数値が高いということは、体の中で何かしらの変化が起きているサインかもしれません。しかし、安心してください!HbA1cは、毎日の生活習慣を少し変えることで、下げることができるんです。

ここでご紹介する食事、運動、ストレスの3つの側面からの具体的な方法を実践すれば、きっと未来の健康を守ることができるでしょう。

食事療法:糖尿病予防におすすめの食材とNG習慣

食事は、毎日欠かさず行うことなので、毎日の積み重ねで大きな成果を生み出すことができます。

食事療法というと、特別なものを食べなければならないと感じる方もいるかもしれません。しかし、実際には、毎日の食事の中で、少し意識して食材を選ぶこと、そして、食べる量や順番を工夫することで、血糖値の上昇を抑え、HbA1cを下げることができるのです。

どんな食材を選べば良い?

✔️ おすすめ食材:

  • 野菜、海藻、きのこ: これらの食材は、食物繊維の宝庫です。食物繊維は、糖の吸収を穏やかにする働きがあるので、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。例えば、ご飯を食べる時に、野菜から先に食べるようにすると、血糖値の上昇が緩やかになります。食物繊維は、まるで、血糖値の急上昇を優しく包み込むクッションのような役割を果たしてくれるのです。
  • 魚: 特に、サバ、イワシ、サンマなどの青魚には、DHAやEPAといった良質な脂が豊富に含まれています。DHAやEPAは、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化の予防に役立ちます。糖尿病は、動脈硬化のリスクも高める病気なので、魚を食べることは、糖尿病の予防だけでなく、動脈硬化の予防にもつながり、まさに一石二鳥なのです。
  • 豆腐、納豆などの大豆製品: 大豆製品は、良質なたんぱく質が豊富です。たんぱく質は、筋肉や骨を作るのに欠かせない栄養素ですが、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、エネルギーを消費しやすくなるので、糖尿病の予防にも効果的です。

❌ 控えた方が良いもの:

  • 甘い飲み物の飲みすぎ: ジュースや清涼飲料水には、大量の砂糖が使われているものも多くあります。砂糖を摂りすぎると、血糖値が急上昇し、HbA1cの上昇につながります。甘い飲み物ばかり飲んでいると、まるで、砂糖を山のように積み上げているようなもので、血糖値が急上昇しやすくなってしまいます。
  • 早食い、ドカ食い: 早食い、ドカ食いは、血糖値を急上昇させてしまうため、注意が必要です。ゆっくりよく噛んで食べることで、血糖値の上昇は穏やかになります。よく噛んで食べることで、満腹感も得やすくなるので、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
  • 偏った食事: 炭水化物ばかりの食事や、脂っこいものばかりの食事は、栄養バランスが偏ってしまい、血糖コントロールが悪くなる可能性があります。栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

具体的な食事例

毎日の食事で、具体的にどんなものを食べれば良いのか、いくつか例を挙げてみましょう。

区分 朝ごはん 昼ごはん 夜ごはん
例1 ご飯、味噌汁、焼き魚、納豆、ほうれん草のおひたし 鶏肉のソテー(きのこ添え)、サラダ、ご飯 豚肉の生姜焼き、野菜炒め、味噌汁、ご飯
例2 全粒粉パン、スクランブルエッグ、サラダ、ヨーグルト サラダチキンとアボカドのサンドイッチ、ミネストローネ 豆腐ハンバーグ、野菜スープ、ご飯

これらの献立例は、あくまでも一例です。ご自身の生活リズムや好みに合わせて、自由にアレンジしてみてください。

運動療法:無理なく続けられる運動の種類と強度

運動は、HbA1cを下げるだけでなく、糖尿病の予防にも効果的です。運動すると、筋肉が糖をエネルギーとして使ってくれるため、血液中の糖が減少し、血糖値が下がります。

「運動」と聞くと、激しいトレーニングをイメージする方もいるかもしれません。しかし、糖尿病の予防や改善には、息が少し弾む程度の軽い運動を、毎日継続することが重要です。

🚶‍♀️ おすすめ運動:

  • ウォーキング: 毎日30分程度、少し早歩きで歩くことを目標にしましょう。慣れないうちは、10分程度から始めて、徐々に時間を延ばしていくと良いでしょう。
  • 軽いジョギング: ウォーキングに慣れてきたら、軽いジョギングに挑戦してみましょう。無理のないペースで、続けられることが大切です。
  • 水泳: 水泳は、全身運動で、体への負担も少ない運動です。水の中は浮力が働くため、関節への負担が少なく、高齢の方や肥満の方でも安心して行えます。
  • ヨガ、ストレッチ: 体の柔軟性を高め、血行促進効果も期待できます。深い呼吸をしながら行うことで、リラックス効果も得られます。

💪 運動の強度:

運動は、息が少し弾む程度の強度が目安です。「隣の人と会話ができる程度」を意識してみましょう。

🗓️ 運動の頻度:

週に3回以上、できれば毎日続けることが理想です。毎日続けることが難しい場合は、週に2〜3回でも効果が期待できます。

運動を習慣化するためには、無理のない範囲で、楽しみながら続けることが大切です。

ストレスとの関係:心の安定が血糖コントロールの鍵

ストレスは、目に見えないものですが、体にとっては、大きな負担となります。ストレスを感じると、血糖値を上げるホルモンが分泌され、血糖値が上昇しやすくなります。

ストレスをため込まないためには、自分なりのリフレッシュ方法を見つけ、心身ともにリラックスできる時間を作るように心がけましょう。

😌 ストレス解消方法:

  • 十分な睡眠: 睡眠不足は、ストレスを増加させます。質の高い睡眠を心がけ、毎日7〜8時間の睡眠を確保しましょう。
  • 趣味を楽しむ: 好きなことに没頭することで、ストレスを発散できます。音楽鑑賞、読書、旅行など、自分が楽しいと思える時間を大切にしましょう。
  • リラックスできる空間を作る: アロマを焚いたり、好きな音楽を聴いたり、照明を落としたり、自分にとって心地よい空間でリラックスしましょう。ぬるめのお風呂にゆっくりと浸かるのも効果的です。

ストレスを溜め込みすぎると、自律神経のバランスが乱れ、血糖値のコントロールが難しくなります。HbA1cを効果的に下げるためには、心身ともに健康な状態を保つことが重要です。

糖尿病の治療において、HbA1cの値は重要な指標ですが、HbA1cの数値だけに一喜一憂するのではなく、日々の生活習慣を見直し、改善していくことが大切です。食事療法、運動療法、ストレス対策など、今日からできることから始めてみましょう。

名古屋市天白区で糖尿病相談|天白橋内科・内視鏡クリニック

糖尿病は、初期の段階では自覚症状が現れにくい病気です。そのため、健康診断で血糖値やHbA1cの値が高くても、自覚症状がないために放置してしまう方も少なくありません。しかし、糖尿病は、まさに「沈黙の臓器」と呼ばれるように、知らないうちに進行し、様々な合併症を引き起こす怖い病気です。

当院の糖尿病治療方針:患者様一人ひとりに寄り添った診療

糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法などを組み合わせながら、長期的に取り組む必要があります。まるで、毎日少しずつ水を貯めるように、コツコツと努力を続けることが大切です。

当院では、患者様一人ひとりの生活習慣や健康状態、そして治療に対するご希望をじっくりとお伺いした上で、最適な治療プランを一緒に考えていきます。

例えば、甘いものが大好きな方には、無理に甘いものを断つのではなく、食べる量や頻度を調整する方法を一緒に考えます。また、運動が苦手な方には、無理のない範囲で、日常生活に取り入れやすい運動方法を提案いたします。

糖尿病の治療は、患者様自身が主体的に取り組むことが何よりも大切です。当院では、患者様がご自身の病気と治療について、より深く理解を深められるよう、糖尿病教室や個別相談などを通して、分かりやすく丁寧な説明を心がけています。

最先端の内視鏡検査で早期発見・早期治療

糖尿病が進行すると、胃の動きが悪くなり、吐き気や食欲不振などの症状が現れることがあります。

当院では、一般的な血液検査や尿検査に加えて、最先端の内視鏡検査を導入し、糖尿病による消化器合併症の早期発見・早期治療に力を入れています。

内視鏡検査では、食道、胃、十二指腸などの消化管の状態を直接観察することができます。糖尿病が原因で起こる消化管の動きの悪化や粘膜の炎症などを早期に発見することで、適切な治療や生活指導につなげることが可能となります。

内視鏡検査というと、「つらい」「苦しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、当院では、患者様の負担を軽減するために、苦痛の少ない経鼻内視鏡検査も実施しております。

アクセス情報:名古屋市営地下鉄鶴舞線「原駅」より徒歩2分

名古屋市天白区の天白橋内科・内視鏡クリニックは、名古屋市営地下鉄鶴舞線「原駅」より徒歩2分の場所に位置しており、アクセス良好です。また、提携駐車場も完備しておりますので、お車でも安心してご来院いただけます。

HbA1cは、過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値を反映する検査値です。健康な状態を維持するためには、HbA1cの値を適切な範囲に保つことが重要です。

HbA1cは、糖尿病治療の経過やコントロール状態を評価する上で、重要な指標となります。過去の研究では、糖尿病患者において、HbA1c値が高いほど、人工関節手術後の感染症リスクが上昇することが報告されています。これは、高血糖状態が免疫機能を低下させ、感染症に対する抵抗力を弱めるためと考えられています。

当クリニックでは、糖尿病をはじめ、風邪などの一般的な症状から内視鏡検査まで、幅広い診療科目に対応しております。また、医療アートメイクやエクソソーム点滴療法といった自由診療にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

HbA1cは過去1~2ヶ月の平均的な血糖値を反映する値であり、糖尿病リスクを把握する上で重要な指標となる。

HbA1cが正常範囲内でも食生活や運動不足が続くと糖尿病リスクは高まる。

糖尿病は初期症状が出にくいため、HbA1cの値をチェックし、生活習慣の見直しや専門医への相談など、早めの対策が必要となる。

全ては患者さんの「もっと早く治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。

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令和6年8月24日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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参考文献

  1. Dick BP, Yousif A, Raheem O, Hellstrom WJG. Does Lowering Hemoglobin A1c Reduce Penile Prosthesis Infection: A Systematic Review. Sexual medicine reviews 9, no. 4 (2021): 628-635.

追加情報

[title]: Does Lowering Hemoglobin A1c Reduce Penile Prosthesis Infection: A Systematic Review.,

ヘモグロビンA1cを下げることが陰茎補綴感染のリスクを低下させるのか:系統的レビュー

【要約】

  • ヘモグロビンA1c(HbA1c)は、血液中のグルコースが上昇すると発生するヘモグロビンのグリコシル化形態です。これは、糖尿病患者が過去3〜4か月間血糖値をどの程度コントロールしてきたかの指標として使用されます。
  • 一部の医療従事者は、HbA1cを補綴手術中の感染リスクの予測因子として使用しており、多くの外科医は術前に患者にHbA1cを下げるよう求めています。
  • 本研究は、HbA1cと陰茎補綴(PP)の関係に関する文献を包括的にレビューすることを目的としています。
  • PubMedで英語の論文を検索した結果、HbA1cレベルとPP感染の関係を調査した研究が特定されました。これらの研究は、すべてのPP患者の平均HbA1cを報告し、補綴感染が発生した患者と発生しなかった患者を比較した場合にのみ含まれました。
  • 1992年から2020年までに、合計6つの研究が特定されました。2つの研究は、2000年代初頭に抗生物質強化デバイスが登場する前に実施され、現代における適用範囲は限られています。
  • 後に発表された4つの研究のうち、2つの研究では、補綴感染が発生した患者と発生しなかった患者の平均HbA1cを比較したときに、有意な差が報告されました(9.1%対7.5%、P = .000および9.5%対7.8%、P <.001)。
  • 他の2つの研究では、補綴感染が発生した患者と発生しなかった患者の平均HbA1cを比較したときに、有意な差は報告されませんでした(7.0%対7.6%、P> .05;および7.6%対7.5%、P = .598)。
  • PP感染の予測因子としてのHbA1cに関する現在のデータは、結論が出ておらず、コンセンサスはありません。
  • HbA1cは、術後の補綴感染の予測因子としてますます使用されており、一部の泌尿器科医は、HbA1c値の高い患者に対して、選択的手術前にHbA1cを急激に下げるよう求めています。
  • 高血糖値をコントロールすることには、確立された多くの健康上の利点がありますが、術前のHbA1cを急激に下げることが補綴感染のリスクを低下させるかどうかを検証するために、より大規模なランダム化比較試験が必要とされています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32768358,

[quote_source]: Dick BP, Yousif A, Raheem O and Hellstrom WJG. “Does Lowering Hemoglobin A1c Reduce Penile Prosthesis Infection: A Systematic Review.” Sexual medicine reviews 9, no. 4 (2021): 628-635.

HbA1c値 5.6%未満(NGSP値) HbA1c値 5.6-5.9%(NGSP値) HbA1c値 6.0-6.4%(NGSP値) HbA1c値 6.5%以上(NGSP値) HbA1c値 7.0%以上(NGSP値) HbA1c値 8.0%以上(NGSP値) HbA1c値 9.0%以上(NGSP値) HbA1c値 10.0%以上(NGSP値)