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名古屋市天白区の天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
天白区の内科 消化器内科 内視鏡 といえばうちです笑プロフィール→https://tenpakubashi-cl.com/staff/
当院に受診しようか迷われている方で、当院のGoogle口コミに対する返事に違和感を感じる方もおられると思います。
血圧とはどのようなものか
一度当院の口コミに関する考え方をお目通し頂き、ご理解いただけるのであれば院長と相性がいいと思います。
口コミに対する思い→ここから
みなさんお待たせしました。
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。
内科認定医がお答えシリーズです!
1.1血圧とは何か
血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことです。
血圧は体のすべての血管にありますが、普通は動脈特に上腕動脈の圧力を意味します。血圧の高さは、心臓が血液を押し出す力と血管の拡張で決まります。血管の弾力性も関係しています。また血圧は、腎臓や神経系、内分泌系、血管内皮からの物質など、多くの因子によって調節されています。
血圧は常に変動しています。通常は朝の目覚めとともに上昇し、日中は高く、夜間・睡眠中は低くなります。また、冬は夏より高くなります。
1.2最高血圧・最低血圧とは
心臓は、収縮と拡張を繰り返して血液を送り出しているので、動脈の中の血圧は心臓の収縮、拡張に応じて上がったり下がったりします。動脈の血圧が心臓の収縮により最高に達したときの値が「最高血圧または収縮期血圧」、心臓の拡張により最低に達したときの値が「最低血圧または拡張期血圧」です。
1.3高血圧症とは
高血圧というのは、血圧が高いという病態です。たまたま測った血圧が高いときには血圧が高いといえますが「高血圧症」とは言い切れません。高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合をいいます。くり返しの測定で診察室血圧で最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。
〇本態性高血圧症
原因の判らないものをいい、高血圧症の約90%がこれに入ります。本態性高血圧症は遺伝的な因子や生活習慣などの環境因子が関与しており、生活習慣病といわれています。原因としては以下のことが考えられます。
- 過剰な塩分摂取
- 肥満
- 過剰飲酒
- 精神的ストレス
- 自律神経の調節異常
- 運動不足
- 野菜や果物(カリウムなどのミネラル)不足
- 喫煙
〇二次性高血圧症
体の中に血圧上昇の原因となるはっきりした病気がある時にはこれを二次性高血圧症と呼びます。この中には、腎動脈狭窄、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫などのように外科手術により高血圧の治療が期待できるものが含まれます。
1.4高血圧から起こる病気
血管の壁は本来弾力性があるのですが、高血圧状態が長く続くと血管はいつも張りつめた状態におかれ、次第に厚く、しかも硬くなります。これが高血圧による動脈硬化で、この動脈硬化は、大血管にも小血管にも起こり、脳出血や脳梗塞・大動脈瘤・腎硬化症・心筋梗塞・眼底出血などの原因となります。また、心臓は高い血圧にうち勝つために無理をすることになり、心臓肥大が起こり、心不全になることもあります。したがって、こうした合併症を予防するためには、高血圧にならないように注意し、既に高血圧の人は血圧を正常化することが必要です。
- 日常生活の留意点
(1)減塩について
塩分をとり過ぎると体内に水分が蓄積し、血流量を増加させます。これにより血圧が上昇します。1日6g未満を目標にしましょう。
(2)寒さについて
暖かい所から急に寒い所へ出ると、血管が収縮し、血圧が上がります。特に冬は室内と外気との差をなるべく少なくするようにしましょう。
具体的には
- 外出時、マスクやマフラー、手袋などで肌の露出部分を少なくする。
- 居間と浴室、便所の温度差が少ないよう暖房や着衣に気を付ける。
夏、冷房が効き過ぎた部屋からそうでない所へ出る時にも血圧を上昇させるので、外気との温度差が5度以上にならないよう気を付けましょう。
(3)入浴について
入浴も血圧の上昇や下降に関係します。特に冬は、寒い脱衣所で裸になると血圧が上がり、熱い風呂に入るとさらに上昇し、風呂に浸かっていると徐々に下がります。そして、風呂から上がると血圧は大きく下がります。あまり熱い湯(42℃以上)ではなく、ぬるめ(40℃ぐらい)の風呂に5〜10分間位浸かりましょう(長湯は禁物です)。前述のように、風呂場は冷たくないよう暖房をかけたり湯気がたっている状態で使用するのが良いでしょう。
(4)排泄について
いきみの時間が長いと血圧が上がります。スムーズな便通を心掛けるよう普段から便秘を予防しましょう。具体的には、
- 毎日便意がなくても、決まった時間にトイレに行く。胃や大腸は朝食後に刺激を受け、活発に動くので朝食後が望ましい。
- 朝食前に冷水や冷たい牛乳を飲む。
- 繊維の多い野菜(人参・大根・ごぼう)や海藻類を多く摂る。
- 腹部を自分で「の」の字にマッサージする。
注意※ 腹部大動脈瘤を持っている人は行わないようにしましょう。緩下剤などの下剤が必要な場合もあります。
トイレが居室と比べて冷え込むのが良くないことは前述しましたが、日本式の便器にしゃがむよりも、洋式便器に腰掛けて用を足すほうが、急激な血圧の変動を避けられます。
(5)十分な睡眠と休養について
毎日、仕事や家事、育児など社会生活を営んでいれば、必ず過労や緊張、精神的ストレスがありますがなるべくとり除きたいものです。そのためにも、毎日規則正しい生活を送り休養を十分にとり疲れを残さないようにしましょう。過重労働・超過勤務・夜更かしは禁物です。
(6)たばこについて
「百害あって一利なし」とはまさにたばこです。喫煙により血管が収縮し、一時的に血圧が上がるばかりでなく、血液の流れを悪くし、血液が凝固しやすくなり、動脈硬化の原因となります。そうでなくても私達の体は加齢と共に動脈硬化が進んでいます。あなたの血管は、長い習慣の喫煙により、ボロボロになっていませんか?
(7)お酒について
1日の飲酒量は、男性ではアルコールとして1日20〜30mlまで、日本酒なら1合=180cc、ビール中びん1本、ウイスキー水割ならシングル2杯まで。女性はその半分までが適量です。
大量飲酒は血圧を上げ、脳卒中や心臓病、肝臓病などの原因になりますが、一方では少量飲酒者は飲まない人に比べて動脈硬化がいくらか軽く、心筋梗塞や循環器病での死亡も少ない事も知られています。一部の人を除いては、禁酒の必要はありません。
(8)肥満について
太り過ぎは血圧を上げ、心臓にも負担をかけ、全身の動脈硬化を進めたりします。肥満判定基準で男女共に、BMI=25以上は肥満といえます。
BMIとはBMI(Body Mass Index)はボディマス指数と呼ばれ、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。子供には別の指数が存在しますが、成人ではBMIが国際的な指標として用いられています。健康を維持するためは日頃からBMIを把握することが重要です。計算式
- BMI = 体重kg ÷ (身長m)2
- 適正体重 = (身長m)2 ×22
但し、BMIで25未満を目標としますが、人それぞれの体にあった減量方法、減量傾向があり急激な体重減量が必ずしも正しいとは言い切れません。先ずは医師にどれくらいの体重が望ましいか、どういう方法とどれくらいの期間で痩せれば良いかをたずねてみましょう。高血圧の治療と同じで、根気よく、減量にとり組む心構えが必要です。
(9)運動や労作について
運動や労作の許される程度は、その人の高血圧の重症度や合併症の有無と関連するので、まず医師にどの程度、運動しても良いかを、たずねてみましょう。軽い運動(散歩・自分のペースでのジョギング・ラジオ体操・自転車にのる)は、血液の流れを良くし、全身に良いだけでなく、肥満防止につながり気分転換にもってこいです。但し、運動をしていて、息切れが強い、胸がドキドキする、頭がフラフラするなどの症状が起こり、しんどい時は、医師に相談して下さい。
- 高血圧の検査
1.心臓超音波検査(心エコー)
心臓の動きや心肥大、弁膜症の有無などを調べます。
2.頸動脈超音波検査(頸部エコー)
頸動脈肥厚の程度やプラークの有無を調べます。
3.腎血流超音波検査(腎ドプラー)
腎動脈狭窄の有無や腎臓の中の血流などを調べます。
4.脈波速度検査(PWV)
血流の速度から血管壁の硬さ(動脈硬化の程度)を評価します。
5.血管内皮機能検査(FMD)
リアルタイムで、非侵襲的に、血管が健康な状態にあるのか否か調べます。
6.ラジオアイソトープ(RI)検査
心臓では負荷時の冠血流変化を、腎臓では左右の腎の形態・機能を調べます。
7.コンピュータ断層撮影(CT)検査
頭部では無症候性脳梗塞の有無などを、胸・腹部では大動脈瘤の有無、腎臓や副腎の形態などを調べます。
8.眼底検査
眼底血管の高血圧、動脈硬化および糖尿病による変化を調べます。
9.24時間血圧測定
携帯型自動血圧計にて、一日の血圧の平均値や変動を調べます。
- 高血圧の治療
4.1高血圧の種類と治療法
先ほどお伝えしたように高血圧には、大きくわけて「本態性高血圧」と「二次性高血圧」に分類されます。そのうち、二次性高血圧については高血圧の原因となる疾患を治療することで高血圧そのものも寛解しますが、本態性高血圧は遺伝的要因と環境的要因が重なり合うことで発症するため、治療にもさまざまな種類があります。
4.2生活習慣の改善
本態性高血圧の場合、生活習慣の改善による血圧のコントロールが重要となります。高血圧と診断された当初は内服による治療が必要であっても、生活習慣を改善することで薬を内服しなくてもよくなるケースがあります。主な生活習慣の改善は、先ほどの日常生活の留意点と同じです。
4.3薬物療法
特に本態性高血圧の場合、降圧剤による治療によって有意に血圧をコントロールすることができます。一方で、降圧剤が効きすぎてしまい低血圧症状を起こしてしまうこともあるため、一人ひとりにあった降圧剤の処方が必要となります。降圧剤にはさまざまな種類があり、一部の種類は飲み合わせや食べ合わせによって効果が薄くなったり、逆に効きすぎてしまうこともあるため、内服については注意が必要です。また、降圧剤を自己中断してしまうとそれまで薬によって押させられていた血圧が急激に上がってしまい、様々な病気を発症するきっかけとなってしまうため、医師の指示通り正しく内服することが重要となります。
全ては患者さんの「もっと早く検査や治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。
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令和5年1月31日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣
・医学博士
・日本内科学会認定内科医
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