名古屋市天白区の天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
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当院に受診しようか迷われている方で、当院のGoogle口コミに対する返事に違和感を感じる方もおられると思います。
一度当院の口コミに関する考え方をお目通し頂き、ご理解いただけるのであれば院長と相性がいいと思います。
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みなさんお待たせしました。専門医がお答えシリーズです!
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。
突然ですが、健康診断結果そのままにしていませんか?
新年度となり、多くの企業や団体で健康診断が始まる時期だと思います。普段通院されていない方々でも何らかの異常があり、受診をすすめられることがあると思います。
今回は健康診断での異常の解釈、受診はどうしたらいいかということを解説していきます。
目次
健康診断の目的は?項目は?
まず基本的なところから、健康診断の目的は、病気のリスクが高い人を割り出すことと、病気を早期発見することなどがあります。健康診断の項目として、一般にあるものを解説していきます。
血液検査
コレステロール数値のほか肝臓機能チェック、貧血の有無などが分かります。コレステロールの異常は、それ自体では大きな問題はないかもしれませんが、将来の心筋梗塞や脳卒中の危険性を上げてしまうので、注意が必要です。数値次第ではありますが、しっかりと内服をした方が良い場合がありますので、内科を受診するようにしましょう。
肝臓の数値に関しては、前日にお酒を飲んだかどうかで大きく影響を受けます。もし肝臓の数値に異常が出ており、お酒を多く飲む方は、すぐに禁酒や節酒が必要です。そして早い段階で消化器内科での肝臓の精密検査を受けることおすすめします。実際にアルコールで肝臓の数値異常がみられる方が非常に多いですが、自覚症状がほとんどないので、ついついお酒を飲んでしまうという方が多いのではないでしょうか。肝臓は沈黙の臓器ともいわれ、よっぽどひどくなるまでは症状が出ることはありません。つまり症状が出るころには手遅れなので、将来のことを考えていち早く禁酒・節酒をした方がいいと思います。
貧血はさまざまな理由でなってしまいます。若い女性の場合は月経と関連することもあります。中高年の方の貧血は胃癌や大腸癌など悪性腫瘍が隠れていることがありますから、早めに消化器内科を受診するようにしましょう。
尿検査
主に尿蛋白、尿糖をチェックします。尿蛋白や尿糖は、腎臓の病気、高血圧、糖尿病などで出てくることが多く、内科を受診し精密検査を受ける必要があります。ただし、尿蛋白や尿糖は健康な人でも一時的にみられることがあるので、精密検査の際に問題ないといわれるかもしれません。胸部レントゲン写真
基本的には肺結核や肺癌をチェックするものです。また心臓が大きく映る場合には心臓病の可能性があり、循環器内科の受診を指示されることもあります。もし肺の病気が疑われる場合には、すみやかに呼吸器内科を受診する必要があります。その場合、タバコを吸っている方は今からでもやめた方がよいです。心電図
心臓の電気的な活動をチェックするものですが、心臓が肥大していないか、不整脈を起こしやすい方か、過去に心筋梗塞を起こしていないかなどをチェックします。若い方では胸部誘導といわれる部分に通常ではない波形が出ることがありますが、問題ない場合が多いです。しかし、若い方でも、ブルガダ症候群、WPW症候群などという不整脈を起こしやすい病気の方もまれにいます。重大な不整脈を起こす前に循環器内科を受診したほうが良いと思います。血圧
血圧が高い人は本当に要注意です。できれば血圧計を買っていただいて、自宅での血圧をチェックすることをおすすめします。また家でも血圧が高い場合には、塩分量を減らすとともに、早期に薬を使用した方が将来の脳卒中や心臓病を防げることがありますので、ぜひ内科に相談してみてください。身長、体重、腹囲など
肥満やメタボリック症候群のチェックの目的で行います。肥満の方は生活習慣の見直しが必要ですが、急激に体重減少をしている人も注意が必要です。このほかに、視力や聴覚検査などが行われます。異常が指摘された場合には、それぞれ眼科や耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。
健康診断の「異常」の解釈
健康診断の目的は、大きな病気になりやすい人たちを割り出すことです。そのため本当は問題がなくても、「異常の可能性あり」と判断されれば、健診に引っかかってしまいます。「健診に引っかかる=病気」というわけではありませんが、将来の健康のためにはすぐに医療機関に相談が必要です。健康のためには病気の予防と早期発見が一番有効です。健康診断で異常が指摘された場合にはできるだけはやく医療機関で精密検査を受けることをおすすめします。
健康診断の落とし穴
健康診断の項目は実はかなり少ないです。数えきれないくらい病気があるなかで、これらの項目に異常をきたすものは限られています。健康診断での異常値や画像として発見される頃には進行してしまっていることがほとんどです。特に私の専門である消化管の検査は、必須の項目に入っていません。本来であれば、便潜血をチェックして、便に血が混じっている人は大腸癌や胃癌の可能性もありますので、早期に大腸カメラ、胃カメラを行った方がいいのですが、企業の健康診断などでは、なかなか行っている場所は少ないでしょう。市町村など自治体が行っているガン検診などでは便潜血が取られることが多いですので、対象年齢の方は是非そういった検診を受診してみてください。
健康診断そのままにするとどうなるか
健康診断で医療機関の受診をすすめられても、なかなか受診しないかたも結構多くいらっしゃると思います。もちろん「健診前に飲みすぎたから肝機能が悪かった」など、原因がはっきりしている場合は大丈夫だとは思いますが、それでも一定の禁酒期間ののちに再検査をおすすめします。禁酒しても肝機能に異常が残っているのでしたら、早期に精密検査をしなければなりません。健康診断に引っかかってしまった場合には、しっかり時間をとり内科など指示された科を受診することが大切です。
どういう医療機関を受診したらいいか
心電図異常では循環器内科、肺癌疑いは呼吸器内科などと指定される場合もありますが、多くの場合には「内科」で良いと思います。内科のかかりつけ医をもつということも非常に大切です。経過にあわせて方針決定や薬の微調整をしてくれる、信頼できる医療機関を探しておいたほうがいいと思います。かかりつけ医を受診する中で、より高度な検査や治療が必要と判断されれば、他の専門医療機関を紹介してくると思います。「異常」があればまずはご相談下さい
当院でも健康診断後の二次検査(再検査)を受け付けています。
当院でも、高血圧、尿糖、尿蛋白、肝機能異常、血糖値異常、メタボリック症候群など、多くの健診項目で二次検査が可能です。当院では難しいと思ったら、すぐ他を紹介いたします。また便潜血やピロリ菌検査などから大腸カメラ、胃カメラまでスムーズに検査ができますから、日本人の大敵である大腸癌・胃癌の早期発見が可能です。健康診断で再検査となってしまった方は、ぜひお気軽に受診してください。
全ては患者さんの「もっと早く検査や治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。
詳しくは当院のホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。
令和4年4月25日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣
・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医
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