ブログ

骨粗鬆症とは?どうしてなる?予防や治療はできる?

みなさんお待たせしました。専門医がお答えシリーズです!
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。

名古屋市天白区の内科、消化器内科、消化器内視鏡、胃カメラ、大腸カメラ、コロナの検査、コロナワクチン、日帰り大腸ポリープ切除といえば天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
https://tenpakubashi-cl.com/staff/

尚、スタッフ募集中です。

https://tenpakubashi-cl.jbplt.jp/

思いつきでオリコン1位、ミリオン獲得のミュージシャンの方にクリニックのテーマ曲を作っていただきました。
暇つぶしによろしければお聞きください。
→Trust〜水明〜(クリック)


あとYouTube動画も増やしていきますので、チャンネル登録をお願いします。
→天白橋内科内視鏡クリニックYouTubeチェンネル

今回は特に高齢の女性の方にも多い骨粗鬆症についてです。
わかりやすく解説しています(つもり)ので是非最後までお読みください。

骨粗鬆症とは

 骨は常に溶かされ、新しい骨が作られているというのを繰り返しています。骨粗鬆症は、この骨が溶けるペースが異常に早かったり、新しい骨を作るペースが遅いことで、骨の中身がどんどんスカスカに、もろくなってしまうことでおこってしまいます。骨粗鬆症は、簡単に骨折する原因となってしまいます。特に女性のホルモンバランスとの関連が強く、閉経後の女性に多くみられます。また副甲状腺と呼ばれる、骨を溶かすホルモンを産生する部分がありますが、ここの機能が暴走することで、骨を溶かすペースが異常に早くなり、骨粗鬆症の状態に陥る場合もあります。副甲状腺機能亢進症と呼ばれます。

 

骨粗鬆症の影響

 骨粗鬆症では、転んだり、体をぶつけたりすることで、本当に簡単に骨折が起こってしまいます。代表的な骨折としては、尻餅を着いた時に起こる背骨の圧迫骨折、転倒時に起こる大腿骨頸部や転子部骨折、手を着いた時に起こる手首の橈骨遠位端骨折なっどがあります。

 椎体(背骨)の圧迫骨折は、基本的には保存的に経過をみます。コルセットと呼ばれる保護具をつけて、痛みの程度にあわせてリハビリを続ける形になります。橈骨遠位端骨折も、多くは手術をしませんが、あまりに骨がずれてしまっている場合には、手術となる場合もあります。足の付け根で起こる大腿骨頸部骨折や大腿骨転子部骨折は、体重が非常にかかり、しかも関節部分なので、基本的に手術をしなければ歩けるようにはなりません。リハビリにも相当な時間がかかり、必ずしもまた歩けるとは限りませんので、ご高齢の方の寝たきりになってしまう原因の一つです。

 このようにして骨粗鬆症は、なんらかの骨折を起こしてしまい、それをきっかけに身動きが取れなくなり、どんどん身体が弱っていき、最終的に寝たきりになってしまうという、大きな影響を及ぼします。

骨粗鬆症の原因

 骨が作られるときに重要な栄養素について解説します。骨の原料である、カルシウムやリン、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKなどが不足することで、骨粗鬆症の状態に近づいていきます。

 これらの栄養素は食事から摂取することができますが、ビタミンDに関しては、活性型ビタミンDという形に身体の中で変化しなければなりません。ここで重要なのが、実は「日光」です。普通摂取したビタミンDは、不活性型と呼ばれる状態で消化管から吸収されます。この状態では望ましい作用を得ることはできず、さらに日光を浴びることで、皮膚で活性型ビタミンDに変化して初めて効果を発揮します。最近はコロナ禍で外出が極端に減っているため、日光に当たらないことにより、活性型ビタミンDが減ってしまうという状態に陥りがちです。また活性型ビタミンDは、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクとも関連がある、というデータが相次いで発表されています。さらに、生活スタイルの変化により、高齢者だけでなく、比較的若い世代の血液中の活性型ビタミンD濃度も下がりがちで、不妊症の原因になるのではないかという話もよくみられるようになりました。活性型ビタミンDのサプリメントも、よくみられるようになりました。ただしビタミンDは、身体から排出して、濃度を調整することができないビタミンなので、過剰摂取も問題となります。ビタミンDの過剰摂取は高カルシウム血症を引き起こし、意識に異常をきたしたり、腎臓や心臓への負担が起こり得ますので、十分注意しなければなりません。

 つぎに、カルシウムとリンに関しても、注意が必要です。まずカルシウムは、牛乳や海藻などに豊富に含まれるイメージはお持ちでしょうが、せっかく食べても吸収率は20%〜40%と低いです。これは、血液中のカルシウムは非常に絶妙な数字で保たれなければいけなく、過剰に吸収すると悪影響を及ぼすため、状態にあわせて小腸での吸収をコントロールしているためだと考えられています。カルシウムは普通に栄養をとっていれば、極端に不足することはあまりありません。ただし成長期の子供や妊婦さんは、骨をどんどん作らなければなりませんので、気をつけて多めに取らなければいけないです。

 最後にリンに関してです。リンはまた非常に厄介な性質をもちます。リンとカルシウムが結合した状態で骨を作っていきますが、このリンとカルシウムのバランスが非常に重要なのです。リンは過剰摂取をしてしまうと、腎臓が尿にして捨ててしまおうとします。この際、カルシウムも一緒に捨てられてしまったり、小腸からのカルシウム吸収が悪くなるという、悪影響を及ぼします。つまりリンの過剰摂取は、相方であるカルシウムを減らしてしまう可能性があります。そしてリンは、インスタント麺や加工食品などに豊富に含まれており、現代人は過剰摂取の傾向が強いです。もちろんリンも不足すれば骨を作ることができなくなりますが、多すぎても骨への影響が起こりますし、現代人の食生活では、ほとんどの場合でリン不足になることはありません。

 骨粗鬆症は、骨を溶かし作り直すというサイクルの、どの部分に問題があっても起こってしまう病気です。特に栄養素は何でもかんでも摂取すれば良いのではなく、基本的にはバランスの取れた食事の栄養と日光を浴びることが重要です。もちろん現代生活のなかで、どうしても日光を浴びる機会は減っていると思いますので、例えば活性型ビタミンDを最低限サプリメントで摂取するなどは良いかもしれませんね。

 

骨粗鬆症の治療

 一度骨粗鬆症になってしまうと、食生活の改善などで、すぐに治すことは難しく、専門医療機関に受診して薬での治療を開始することが多いです。

 骨粗鬆症の治療は、活性型ビタミンDの飲み薬や、閉経後の女性の場合にはエストロゲンを投与したり、骨を溶かすペースを遅くするビスフォスフォネートと呼ばれる種類の薬を投与することがあります。また飲み薬以外にも、より強力な効果を期待して週1回の注射薬なども使用する場合があります。

 いずれの薬も副作用があり、また身体の中のビタミン、カルシウム、リンのバランスが非常に重要ですので、定期的に採血検査をしながら調整していかなければなりません。しっかりとしたかかりつけ医をもち、自分の判断で通院を中断しないようにしましょう。

全ては患者さんの「もっと早く検査や治療しとけばよかった・・・」を無くしたいから。

詳しくは当院のホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。

令和4年1月15日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

ホームページ(←こちらをクリック)
その他のブログ一覧(←こちらをクリック)
当院の採用情報(←こちらをクリック)